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将棋ウォーズ初段の壁が越えられない時に注意したいこと

私は将棋指導員として、主に大人になってから将棋を始めた層に将棋を教えています。

将棋ウォーズ初段を目指している人が多く、なかなか初段の壁を越えられない人には共通事項が存在するように見られます。

今回は将棋ウォーズ初段を目指す上で、注意したいことを6つまとめてみました。

私が見てきた共通事項を紹介するよ

 

負け対局の振り返りは必ず行う

将棋における最強の教材は「自分の負け将棋」だと思います。

自分の分からなかったことが明確になるので、序盤で明らかに間違えたのならば序盤を改善し、見えなかった詰みを逃したのならその詰み筋を確認しましょう。

気になる局面をスクリーンショットして保存して、定期的に見返すと知識の定着に役立ちます。

これが100局、200局と増えるにつれて棋力が上がるのは間違いありません。

これが出来るか出来ないかで大きな差が生じるんだ

 

定跡勉強に力を入れすぎない

将棋には有力とされている美しい定跡がたくさん存在します。

その定跡の勉強に力と時間を注ぎすぎてしまうのも、実は成長を鈍化させる可能性があるので注意。

たくさんの定跡を学んでも、まだ棋力が足らずに実戦で上手く使いこなす事が出来ず、苦労の割には得られる経験値は少ないです。

ちなみに三段が視野に入り始めた頃に改めて定跡勉強を行うと、飛躍的に伸びるのを私は感じました。

ウォーズ初段を目指すなら序盤の知識は、この形にはこれで戦うくらいの感覚でまだ大丈夫だと思います。

級位者が定跡勉強を行うなら、1つの戦法について浅く広く色んな戦い方が書かれているような本がお勧め。

 

5手詰めハンドブックを完璧にする

序盤研究よりも力を入れて欲しいのは詰将棋。

これがウォーズ初段を目指す最優先事項と言っても過言ではありません。

「詰め将棋意味ないです」発言もプロの中でありましたが、あれはトップレベルの人間の話なので、我々のような凡人が鵜呑みにするのは考えものです。

5手詰めハンドブック3冊を、正答率8割以上でストレスなく解き続けられるくらいの詰将棋力は確実に身につけたいところですね。

 

三分切れ負けはほどほどに

将棋ウォーズの3分切れ負け、あれは楽しいけど棋力向上に役立つのかは疑問です。

私は3切れにハマりまくって、1年ほど3切れを指し続けた期間がありましたが、その間に棋力はまったく上がらなかったように感じます。

きちんと負け将棋の振り返りが出来るならば、まだやる価値はあると思いますが、がむしゃらに戦い続けて棋力が上がるのかはナゾです。

寝る前に3切れ1局でやめるつもりが気づいたら明け方になってた…

熱くなってるし寝不足だし何も良いことがないね

 

戦法の浮気に注意

ちょこちょこと自分の戦法を変えてしまう人がいますが、それも成長の妨げになってしまいます。

勉強してるはずの振り飛車で上手く勝てず、たまたま居飛車を指したら上手くいってしまい、何を思ったのか振り飛車を捨てて角換わりの勉強を始めるなど。

結局はたまたま勝てただけなので、居飛車を指し続けて大きくレートを下げてしまうんですよね…私の実体験です。

マニアックなB級戦法を主戦法にしてない限りは、自分が一番指して勉強してきた戦法を信じて使い続けた方が上達は早いでしょう。

偏見だけど中飛車党に戦法浮気が多い気がするな

 

他人と比べても何も良いことはない

SNSなどで目にする「⚪︎段になりました!」みたいなツイート、あれ見ると色んな感情が湧きますよね。

ああいうツイートは将棋指しの中の上澄なので、いちいち気にしていても何もメリットはありません

自分のペースで勉強を続けていけば、必ず自分の番がやってきます。

勝手に比べて落ち込んでしまい、頑張って勉強しているのに挫折してしまった人間を何人も見てきました、非常に悲しいですね。

 

将棋ウォーズ初段の壁というのは確かに存在します。

しかし、その壁は越えられない高さでは無く、目標として据えるなら良い高さだと思います。

日々の勉強を継続して、目標に向かえるように頑張りましょう!